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​カテドラル

カテドラルシリーズは、樹脂・木・種子などを入れて、様々な色を混合し固めた非常に手間暇のかかるペン生地。

切り取る場所が違えば全く違った模様や色彩を楽しめる。

​生地の色は毎回違うものをイメージに沿って混ぜていく。

あえて同じものは作らないし、作れない。

混ざり合いながら固まるために意図しない模様が生まれ、文字通りオンリーワンの生地となる。

陶芸のように、人の手で作為する部分と、自然の成り行きに任せる部分とが重なり合い、未知なる美しさが生まれていく。

生地が固まると、ペンにするために一本ごとに荒加工をする。

工房に並べられたカテドラル生地はまだ表面はバンドソーで切り出したままの粗さ…

模様や配色を確認できるものの、研磨したあとにどんな景色を見せるのか、まだわからない。

削り出す前のワクワク感と共に、どの生地で何を作ろうかと、しばし逡巡する。

​そして、削りだし、磨き上げて、初めてその美しさを目にすることができる。

作品:カテドラル

​「外海(そとめ)の海と空」

その昔、潜伏キリシタンたちがひっそりと隠れ暮らしていた外海の地。

 

苦しい禁教時代にも、過疎となり人が離れていった今日にも、海と空は変わることなく広がり、美しい風景は人間の時間感覚とはどこか別の流れの中でそこにあり続けている。

五島灘を見下ろす崖の上には、「沈黙の碑」があり、

作家「遠藤周作」による有名な一文「…海があまりに碧いのです」が刻まれている。

 

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